Kay Music Academy

〜子供から大人のためのピアノとチェンバロレッスン〜

ピート・クイケン氏 来日

3月は春休みの為か、外国からの先生が続けて来日なさり、コンサートを聞きに行ったり、公開講座の通訳が多く、私自身とても勉強になりました。 ベルギーの首都、ブリュッセル王立音楽院のピアノ科、フォルテピアノ科教授のピート・クイケン師には、2年間フォルテピアノ(古いピアノ)のレッスンを受けました。 すでに、アメリカーオランダーパリへ移住していた私にとって、4回目の国替えは大変!ということで、パリから月1回ブリュッセルは通い、4時間レッスンを受けていました。 パリーブリュッセルはタリスという高速列車で1時間20分ほどですので、とても近く日帰りもできます。

今回、ピートのフォルテピアノ公開講座の通訳を5時間させて頂き、様式、タッチ、腕の脱力、それぞれのフォルテピアノに合った奏法など、多くの事を若いピアニストへアドバイスなさっていました。     ピートは、有名なバロック音楽ファミリーである、クイケン兄弟のヴィーラント・クイケンの7番目の息子さんです。 まるで、バッハファミリーの様ですね。バッハも20人子供がいましたが、昔は病気などで早死にする事が多く、成人になり音楽家として活躍したのは、4人でした。

image 有田 正広先生(トラヴェルソ)は、ピートが赤ちゃんの時から知っています。

公開講座では、有田正広先生(ピアノ)、千代子先生(チェンバロ、仲道郁代さん(ピアノ)も聴講なさり、皆様の精通した音楽観をレッスン後にお話ししたり、蓄音機を聞いて楽しい一時を過ごしました。

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別の日には、ハイドンのピアノ協奏曲をフォルテピアノで演奏するリハーサルを聞かせて頂きました。 結果的に、演奏する楽団を少なくし、フォルテピアノの音をアンプリファイアーで少し響きをつけて会場に流すという初めての試みが行われました。 コンサートは、大成功だったそうです、私はリハーサルのみ聞かせて頂きましたが、本番前は、あれこれとフォルテピアノを置く位置、会場の音響などをチェックして、決めていく、とても大事なプロセスです。 しかし、日本へ来日して3日間続けて時差の為、全く寝れなかったようで、リハーサル当日は、目まいがする・・・と消耗しきった様子で可愛そうでした。

 

私自身、1月にパリへ到着して3日間風邪の為、寝込んでおり、体調管理も音楽家の仕事をするうえで、非常に大事だと痛感しました。 ピートは、日本公演が終わりベルギーへ戻ってすぐに、ベートーベンの生涯をミュージカルにした演劇で、ベートーベンの生徒であった【チェルニー役】として出演し、数々の名曲ばかりを弾かなくてはならないから大変!ということでした。やはり、素晴らしい音楽家は売れっ子で世界各地で演奏しているようですが、またピートの素晴らしい音楽を聞ける次の来日を心待ちにしています。

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