Kay Music Academy

〜子供から大人のためのピアノとチェンバロレッスン〜

葭原香苗さんリサイタル

約1年半前よりチェンバロレッスンへ来て頂いている、葭原香苗さんのリサイタルへ行ってきました。

約1年前のリサイタルで、演奏なさるホールがチェンバロも借りれるという特典から、【ヘンデルをチェンバロで演奏なさりたい】ということで、約2-3ヵ月の短期間でヘンデルの曲を仕上げて演奏なさいました。 その際にも、知人の方達より”いつの間にチェンバロを弾けるようになったの?!”と反響があったようですが、それ以前にもアマチュアのチェンバロコンクールに入賞なさったり、実力のある方です。

 

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プロのピアニストとしてご活躍なさっている大変ご多忙な葭原さんですが、半年以上前から、3部構成のリサイタルを企画なさり、チェンバロ、ピアノ、合唱の部を平行してご準備をなさられました。 当日、楽器を弾き分けるのも勿論大変ですが、練習の段階でもお忙しい合間を縫ってのチェンバロの練習、レッスンを続けるというのは、並大抵なことではないと思います。 ご本人の強い意志と日々の努力があったからこそ、リサイタルで素晴らしい演奏をなさることができたのだと思います。 心から大きな拍手をお送りさせて頂きたいと思います。

私自身、15年前にチェンバロ科へ転科する直前までは、ショパンの【バラード】やラヴェルの【スカルボ】などの練習に明け暮れていました。そんな中、副科で勉強していたチェンバロは、腕や体の使いかたが全く違うことを経験し、指先以外の力を必要としない奏法がなかなか身に付かず、混乱する日々もありました。

その為、今回の葭原さんのようにピアニストとしても活動なさっている方が、同時にチェンバロを演奏なさる場合は、限られた時間と練習の中で、どこまで仕上げられるかというのは、とてもデリケートなことです。 しかし、真面目に練習、レッスンに取り組み、また楽譜の読み方やアーテイキュレーションなどを、ご本人が以前にも増して深く考え、向き合う事で、より深みのある演奏になったと思います。

また、葭原さんのようなプロの方は、とにかくチェンバロを人前で演奏する経験を積むことで、チェンバロを緊張した中でもコントロールできるようになると思い、”生徒の弾き合い会”を企画し、全てのプログラム(約40分)を通して頂きました。 また、その翌週にフランスから来日なさったジョスリーヌ女史のマスタークラスを受けたことで、よりフランス音楽への理解が深まったようです。

明らかに、去年のヘンデルのみのプログラムよりも、今年のバッハ、ロワイエ、ラモー、ルイ・クープランと多様式の理解を深め、聴衆の皆様にも親しみやすくご説明なさっている姿が、とても好感を持て、私もチェンバロを知らない人のように?! 新鮮な気持ちと応援する気持ちで、楽しく聞かせて頂きました。

私自身がピアノーフォルテピアノーチェンバロの楽器の発展を体感し、違いを認識し、世界中の楽器博物館の名器を見て感じたことなどを、1人でも多くのピアニストの方達に知って頂けたら、とても嬉しく思います。 葭原さんの様な、素敵なピアニストの方との出会いは、私にとっても大きな学びであり、感謝しています。

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後日、大変素敵な3Dアートを葭原さんより頂きました。レッスン室の雰囲気で作って下さったということで、壁紙とピッタリです。 大切に飾らさせて頂いています。

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