Kay Music Academy

〜子供から大人のためのピアノとチェンバロレッスン〜

チェンバロサロン コンサート

急に寒くなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
昨日は、あいにくの大雨でしたが、チェンバロの生徒さんのサロンコンサートを行いました。
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私自身、アムステルダム音楽院で勉強していた時は、恩師のメノ・ファン デルフトの素晴らしい18世紀の運河沿の邸宅で、試験前などみんなで集まり、生徒のコンサートをキャンドルライトの中で行い、まるでフェルメールの絵画の世界のような光景でした。

同じ通りに住んでいた、今は亡き巨匠のグスタフ レオンハルト氏(メノの恩師)や奥様が、ふらっとやってきて、一緒に聞いていたりしました。

今年、2回目のサロンコンサートですが、日頃のレッスンの成果をお披露目し、他の生徒さんと演奏後に紅茶とケーキと共に交流し、音楽雑談に花が咲きます。

普段は皆様、孤独に?!レッスンと練習に励んでいるので、チェンバロについて色々とお話するのは、楽しいようで、演奏後に食べるケーキも格別とのことです。

2週間後にチェンバロコンサートを演奏予定のプロのピアニストの生徒さんは、プログラムの全てを人前で通す良い機会として、ラモー、バッハ、ロワイエ、ルイ・クープランの曲を演奏しました。
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また、他の生徒さんもバッハのパルテイータ1番、ヘンデル、ラモーの曲を演奏して下さいました。

‘前回よりも少し緊張しなくなった’

‘緊張して指先の感覚がなくなってた’

など、前回の体験とも比べてご自分の変化を感じ取っているようでした。
また、冬に行う予定です。

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今週末から、フランス人チェンバリストのジョスリーヌが来日なさり、香港からの生徒さんも来日し、
4日連続集中レッスンがあります。

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チェンバロの秋ですね!

9歳でトリリンガルの双子ちゃん

すっかり秋らしくなりました。
さて、パリから最近日本へ引っ越してきたご家族のピアノレッスンを始める事になりました。

何と、ロシア語、英語、フランス語の話せるトリリンガルな9歳の双子の男の子でした。
どういう教育をしたら、そんな風になるのでしょう?

お母様は、ロシア人なのでお母様と双子の坊やの会話はロシア語。
私も、ちんぷんかんぷんです。(!!)

男の子達は英語のインターナショナルスクールへ行っているので、学校は全て英語。
2カ月前までパリに居たので、フランス語も話します。

” Ca te monque un Pain au chocolate de Paris?” (パリのチョコクロワッサンが懐かしい?)
と聞いたら、二人とも子供らしく笑みを浮かべていました。

パリの子供たちは、お菓子の代わりに、顔の半分以上もある、チョコクロワッサンをお母さんから与えられ、
もぐもぐと赤ちゃんの頃からベビーカーに乗って食べている光景を見ます。

日本人のご家庭の子たちも、大好物で、食べ過ぎてもういらない!というまで、
あちこちのパン屋さんのパン・オ・ショコラを食べるのも、珍しくないそうです。

ということで、フランス語を忘れない為にも、ピアノのレッスンはフランス語でお願いしますということで、スタート。

さらに、驚くべき事にまだ小学校3年生なのに、私の手の大きさより2cmくらい小さいだけ。
手の甲や指の関節もとてもしっかりしていて、オクターブもしっかり届きます。
ピアニストになるには、理想的な手です。ロシアの名だたるピアニストが、どんなに大きな手をしていたか、目に浮かびますね。

ピアノを始めて2週間目に弾いたというJazzの曲を見せて頂くと、#(シャープ)も b(フラット)も入っていて、
とてもではないですが、普通は弾けません。

一体どうやって?
相当にIQが高いのです。

3年おきにお父様のお仕事の関係で引っ越してきたということなので、国際的な環境から自然にその様に順応していったのでしょうか。
ピアノを弾いている姿を見ても、全て暗譜をして、鍵盤を見て物凄い集中力で弾いています。

ピアノを2年目習っているというのに、通常の4年目くらいに弾く曲目をすでに弾いています。
すでに、ハノン、ハイドンのソナタ、バッハのメヌエットなどバランスよく勉強してきているのですが、
あまりに早いスピードで勉強してきたようで、まだ指先が柔らかく、指が長すぎてこんがらがってしまうほど!
日本人の私たちの指は、そんな悩みは少ないと思うのですが・・・

その為、基本の指練習を丁寧にやり、自分の指がどの様な動きをしているのか、鍵盤のどこで弾いた方が良い音が鳴るのか、
特に、コントロールの難しい、3,4,5の指を強くするように一緒に練習していきます。
1月の発表会にも出たいということで、それに向けて取り組んでいく予定です。

3年前、パリの音楽教室で12人の生徒を1日中レッスンしていました。
昨日、2時間フランス語を話しっぱなしでも、頭の中もフル回転で喉もカラカラ。

どうやって、8時間もフランス語で教えていたんだろう・・・と
今は思います。

きっと慣れなんですね。
パリに住んでいる時は、耳から、目からもフランス語が入ってきますし、
自分の頭の中でもフランス語で考えている時があるので、それほど苦ではないのかもしれません。

しかし、今は日本語で見聞きし、話し、考える時間が圧倒的に多い為、意識的に英語、フランス語の勉強をしたり、ニュースや映画を原語で見て、触れる様にしています。

少しでも、秀才君たちの秘密の教育法が分かれば、他のレッスンにも生かしていきたいと
思います!

第5回バッハ講座 無事に終了!

皆様、こんばんは。
昨日、無事にバッハの講座が終了致しました。

バッハが好きな方、バロックのスタイルをより深く理解したい方、チェンバロを始めた方、プロのピアニストの方などお越し頂きました。

参加者の方より、感想文をご丁寧に頂きました。今後も、バッハの時代に演奏されていたチェンバロを多くの方に体験して頂きたいです。

Y.H様

先日はバッハ講座どうもありがとうございました! 興味深いお話ばかりでとても楽しかったです。 バッハについてますます知りたくなり図書館で伝記を借りました。 生チェンバロの音はとても綺麗で繊細だけど、すごく響いて迫力があってビックリしました。 やはりバッハの曲をチェンバロで聞くとしっくりきたし、何よりバッハはこの音を聞きながら作曲したんだーって思うと感動でした。
K.A様
バッハ公開講座で、沢山教えて下さり、ありがとうございました。 たった1時間半なのに、資料の内容も良く、初心者にも分かりやすくて大変濃厚 なレクチャーで、非常に勉強になりました。
ドビュッシー、リスト、ラヴェル、ベートーベンなど、ロマン派、近代を弾けば弾くほど、根底となるバロックをきちんと理解して、弾きたいなあと痛感しています。 たまたま、ネットで先生の講座を知り、受講しましたが、本当に勉強になりました。参加してよかったです。

今回は、新たにインベンションの第3番(D-dur),第4番(d-moll)を取り上げ、以下の様な流れで進めました。

音楽史と鍵盤楽器
鍵盤楽器の発展
バッハ年表
チェンバロとピアノの違い
ヨハン・マテゾン 1713年 調性格論
楽譜はどう違うの?
1720年 ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィ―ア小曲集
1723年 バッハ手稿譜
手稿譜、ウィーン原典版、ベーレンライター、ヘンレ版の違い
公開レッスン

次回は、第5番、6番を取り上げて行います。

日時が決まりましたら、こちらのブログでお知らせいたします。

ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせ、またご参加下さいませ。

 

第5回10月13日 植山けい バッハ公開講座

金木犀の甘い香りが漂う季節ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週末に13日(日)に、第五回バッハ公開講座を開催致します。

ピアノ、チェンバロ、バッハにご興味のある方は、実際にチェンバロを弾いてみれる機会ですにで、お気軽にお越し下さい。
ベルリン州立図書館に保管されている、1723年の手稿譜とベーレンライター、ヘンレ、ウイーン原典版などと共にインベンションを分析していきます。参加者の方による演奏も交えて、ピアノとチェンバロでの奏法の違いを見ていきましょう。
皆様にお目に掛かれますこと、楽しみにしております。
どうぞ、よろしくお願い致します。

第5回公開講座 

チェンバロとピアノでバッハをどう弾くの?

10月13日(日)14:30-16:00

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場所:アトリエ ソノ―ロ

講師:植山 けい

お問合せ&申し込み先:Tel (03)6277-1243

参加費:学生:1,000円 一般:2,500円

♪チェンバロからピアノまでどの様に楽器は発展したの?

♪チェンバロとピアノでバッハを弾き比べてみましょう!

 ♪『インベンション』を楽しくチェンバロで演奏してみましょう。

 ♪バッハの親しんでいたチェンバロを知ると、より深い理解でピアノも演奏できます。

 ♪お子様、学生、チェンバロ初心者、ピアニストの皆様にお気軽にご参加頂けます。

公開講座のお申し込みは→こちら

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第5回バッハ講座は、インベンション 第3番-第4番をテーマで開催予定でございます。 ピアノかチェンバロのお好きな楽器で演奏をご希望の方、聴講の方、お気軽にご参加下さいませ。 皆様のご参加を心よりお待ちしております。

◆交通アクセスのご案内  〒160-0022 新宿区新宿2-8-1新宿セブンピル 603

地下鉄丸の内線「新宿御苑前」駅より、徒歩3分 都営新宿線「新宿三丁目」駅・ビッグス新宿ビル出口より徒歩10分

地図は→こちら

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パリ国立楽器博物館

フランス中部からパリへTGVで戻り、楽器博物館へ行きました。
世界で有数なチェンバロのコレクションがあります。

この夏、パリで貴重なチェンバロを弾かせて頂きました。
1台1台個性、タッチ、音色、保存状態、そして楽器の持つ歴史が異なり、
大変興味深い経験となりました。

いつも演奏している17,18世紀当時の音を、今も聞くことができるというのは、奇跡のようですね。

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Ruckers/Taskin 1646/1780
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Couchet 1652、フランス国宝認定

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Goujon/Swanen 1749/1784

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Hemsch 1761

夢のような時間でした。

浜野 範子さん ピアノリサイタル

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先日、銀座の王子ホールで行われた、浜野 範子さんのピアノリサイタルを聞きに行ってきました。
浜野さんは、プロのピアニストとして素晴らしいキャリアをお持ちで、大学の先生として指導もなさっています。

コンサートの前半はシューマン、後半はドビュッシーのプログラムでした。
シューマンらしい重厚感と構築感を持ちながらも、ロマンテイックな世界を堪能させて頂きました。
ドビュッシーは、フランスらしい軽やかな音色とタッチに、まるで違う世界へ連れて行かれました。

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このピアノリサイタルの10日前には、関西でバッハのブランデンブルク協奏曲第五番のソリストとして、ドイツにシュトウットウガルト ゾリスデンと共演なさいました。

そんな浜野さんが、2月頃チェンバロレッスンへお越し下さいました。
浜野さんの様なプロのピアニストが、よりバッハやバロック音楽の追求のために、チェンバロを勉強してみたいということは、私にとっても大変光栄なことです。
浜野さんは、大変魅力的な人間性で、いつも楽しいお話に花が咲きます。

浜野さん曰く、”いい加減にかじったくらいでは、人前でバッハを演奏することはできない”
とおっしゃっていました。

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冬から9月に向けて、チェンバロの中でも最も難曲とされるブランデンブルク協奏曲5番のチェンバロパートを、1ー3楽章までレッスンさせて頂きました。

私もパリ、スイス、南仏ツアーで演奏した思い出の曲です。
最終的には、浜野さんはコンサートでは、弾き慣れたピアノで演奏すると決断なさいましたが、レッスンではチェンバロで演奏して頂き、タッチやチェンバロ独特のアーテイキュレーション、バッハの自筆譜を見たり、他のオーケストラやフルート、ヴァイオリンのソロパートを私が横で弾いたりしながら、イメージを膨らませて行きました。

すでに、プロのピアニストとして素晴らしい音楽性と感性、経験をお持ちなので、それを生かした上でどの様にチェンバロを取り入れていくかという観点でコメントさせて頂きました。
あいにくコンサートは名古屋だった為、応援に駆けつけられませんでしたが、ドイツ人の楽団の方からもブラボーや素晴らしかったと大好評だったそうです。

浜野さんのようなベテランのピアニストの方とのレッスンは、私自身多くの刺激を受け、改めてピアノとチェンバロの奏法や表現の違いを考える貴重な機会となります。

10、11月も別のピアニストの生徒さん達のコンサートがあり、皆様、日々切磋琢磨しておられます。
毎回レッスンで、コンサートへ向けて真剣に取り組んでいます。

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