Kay Music Academy

〜子供から大人のためのピアノとチェンバロレッスン〜

アリーン・ジルベライシュ女史公開講座

ゴールデンウィークは、どの様にお過ごしでしょうか。 さて、フランスからドイツの国境近くのストラスブール音楽院:チェンバロ科教授のアリーン・ジルベライシュ女史による、チェンバロ公開講座を聴講してきました。 その2日前には、チェンバロ協会でも公開講座があり、大変興味深い内容でした。

主に、17-18世紀フランス・チェンバロ音楽やバッハ、フローベルガ―などのレッスンでした。

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チェンバロは大変繊細なタッチを必要とされる為、脱力することの重要さ、フレーズを歌うこと、装飾をどの様に軽やかに弾くのか、バス(低音)と和声の重要さ、舞曲であれば何拍子か、どこに強拍と弱拍があるのか、修辞法のことなど、多義に渡る内容で、改めてチェンバロ演奏の深さを認識しました。

 

流れる様な音楽、そしてチェンバロから香ってくるような魅力的な響きを、フランス人のチェンバリストはよく熟知しています。 是非、この様な機会が益々増え、ヨーロッパでの奏法や音楽観を東京でも学べたら素晴らしいですね。 詳細は、また時間のある時に記載致します。

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また、アリーヌのマスタークラス後には、旦那様でオルガン、チェンバロ、指揮をなさる、マルタン・ジャステールにより、バッハ;パルテイータの公開講座でした。

フランスで昨年度、全曲録音をなさり、バッハがパルテイータにかけた思い、調整の意味などをお話しになされ、大変興味深かったです。

一日、フランス語、フランス語人と一緒に音楽に浸る時間が東京で持てるということは、大変贅沢ですね。遠いフランスへ行かずに、この様に学べる機会がもっと増えて行って欲しいと思います。

ピート・クイケン氏 来日

3月は春休みの為か、外国からの先生が続けて来日なさり、コンサートを聞きに行ったり、公開講座の通訳が多く、私自身とても勉強になりました。 ベルギーの首都、ブリュッセル王立音楽院のピアノ科、フォルテピアノ科教授のピート・クイケン師には、2年間フォルテピアノ(古いピアノ)のレッスンを受けました。 すでに、アメリカーオランダーパリへ移住していた私にとって、4回目の国替えは大変!ということで、パリから月1回ブリュッセルは通い、4時間レッスンを受けていました。 パリーブリュッセルはタリスという高速列車で1時間20分ほどですので、とても近く日帰りもできます。

今回、ピートのフォルテピアノ公開講座の通訳を5時間させて頂き、様式、タッチ、腕の脱力、それぞれのフォルテピアノに合った奏法など、多くの事を若いピアニストへアドバイスなさっていました。     ピートは、有名なバロック音楽ファミリーである、クイケン兄弟のヴィーラント・クイケンの7番目の息子さんです。 まるで、バッハファミリーの様ですね。バッハも20人子供がいましたが、昔は病気などで早死にする事が多く、成人になり音楽家として活躍したのは、4人でした。

image 有田 正広先生(トラヴェルソ)は、ピートが赤ちゃんの時から知っています。

公開講座では、有田正広先生(ピアノ)、千代子先生(チェンバロ、仲道郁代さん(ピアノ)も聴講なさり、皆様の精通した音楽観をレッスン後にお話ししたり、蓄音機を聞いて楽しい一時を過ごしました。

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別の日には、ハイドンのピアノ協奏曲をフォルテピアノで演奏するリハーサルを聞かせて頂きました。 結果的に、演奏する楽団を少なくし、フォルテピアノの音をアンプリファイアーで少し響きをつけて会場に流すという初めての試みが行われました。 コンサートは、大成功だったそうです、私はリハーサルのみ聞かせて頂きましたが、本番前は、あれこれとフォルテピアノを置く位置、会場の音響などをチェックして、決めていく、とても大事なプロセスです。 しかし、日本へ来日して3日間続けて時差の為、全く寝れなかったようで、リハーサル当日は、目まいがする・・・と消耗しきった様子で可愛そうでした。

 

私自身、1月にパリへ到着して3日間風邪の為、寝込んでおり、体調管理も音楽家の仕事をするうえで、非常に大事だと痛感しました。 ピートは、日本公演が終わりベルギーへ戻ってすぐに、ベートーベンの生涯をミュージカルにした演劇で、ベートーベンの生徒であった【チェルニー役】として出演し、数々の名曲ばかりを弾かなくてはならないから大変!ということでした。やはり、素晴らしい音楽家は売れっ子で世界各地で演奏しているようですが、またピートの素晴らしい音楽を聞ける次の来日を心待ちにしています。

子供の集中力

皆様、こんにちは。 春の新学期に合わせ、新しい4-6歳の生徒様が増え、和気藹々とした雰囲気でレッスンをさせて頂いています。

通常、初めてのお子様は40分、両手で弾けるお子様(初級ー上級クラス)は45分、レッスンをしています。

お母様から、「そんなに集中力が持つの?」と疑問に思う方がいらっしゃいます。

実際、子供の集中力は1つのことに、5-10分しか持たないかもしれません。しかし、約40分のレッスンの中では、色々な音楽の要素を5分、10分ずつに分けて、内容をパッパッと変えていきます。

子供の集中力が切れ始める頃には、違う内容に移る為、興味が増し、結果的に集中力が身に付きます。始めはいつももぞもぞしている子、どこかへ歩いて行ってしまう子、レッスンと全然関係のない話をする子などいますが、徐々にじっと座っていられるようになります。

●レッスン内容(初めて~初級コース:4-6歳)

 

①ドレミ(ぬりえ、歌う、弾く)

②リズム(叩く、シール貼り)

③歌う(弾いている曲、季節の歌)

④指番号

⑤弾く(一人で弾いている時も、横で伴奏をつけて素敵な曲になります。)

⑥上記の4つの要素を複合すると、頭の中でピアノを弾く回路ができあがります。初めてのお子様も2カ月目くらいから両手で弾き始めることができます。

 

●他の生徒さんと一緒にお歌

 

4-6歳のお子様は、レッスンの前後で会う他の生徒さんと一緒に「ドレミの歌」や「さくら」、「こいのぼり」など季節の歌を歌って、タンバリンを持ちながらリズムに合わせて踊ると、子供同志で仲良くなり、リラックスしてとても楽しそうです。その様に、解放して音楽を全身で楽する時間を必ずレッスンに入れます。本来、音楽は楽しむものです。

一人でレッスンを受けているは、落ち着きのないお子様でも、同じ年齢くらいのお友達と一緒にレッスンをする時は、シャンとしていて、「~ちゃん、さようなら。」とご挨拶もきちんとできたり、子供同士でコミュニーションをすることで、社会性も身につきます。

●音楽はワクワクするもの!

 

お子様は押しつけても、「嫌!」と受付けません。 では、どうするのか?

子供が自然に興味を湧く様に、誘導していきます。 また、音楽が苦しいというのではなく、Let`s enjoy Music!と、私がアメリカで体感した視点からレッスンしています。

音楽は、押しつけるものではありません。嬉しい時、自然に鼻歌が出てきますね。その様に、ウキウキ、ワクワクするものです。

興味がない時は焦らずに1レッスンで1つの音を覚えるなど、焦らずに確実に身に付けていきます。お子様一人一人も理解力が異なりますので、吸収できる分だけレッスンします。そして、次週もその復習、新しい音を覚え、反復していくことで身に付けていきます。

●弾きたい曲(最大のモチベーション)

 

お子様は押しつけられて、嫌々ピアノを弾いても生き生きとしていません。 「あの曲を弾きたい!」、「今はまだ難しいけれど、弾けるように頑張ろう!」という様に、1人1人の個性と興味に応じてレッスン内容も変えています。

●7歳の初めてコースの生徒さん

 

2月末に始めた7歳の男の子は、通常の3倍のスピードで上達しています。 本来であれば、6回目のレッスンでようやく両手で優しい曲を弾き始めるのですが、N君は、いつも「ピアノ弾きた~~い!」と弾く気満々でレッスンに来ます。

そして、宿題の曲は勿論全部弾けるようになっているだけでなく、電子ピアノに入っている「バッハのメヌエット」の右手を鼻歌交じりに右手を耳で覚えて弾いてくれました。 その為、6月末のミニコンサートではもっと簡単な曲を演奏予定でしたが、半年以上先に演奏するような名曲であるメヌエットを頑張って弾くことになりました。

私は、お子様に無理をさせるのは反対ですが、この様に本人がやる気の場合は、少し高いハードルでも曲に一緒に取り組みます。 しかし、両手ですぐに弾けるように焦るのではなく、まず右手、そして左手と片手ずつをきちんと覚えるくらいに弾きこみます。

その後に両手を弾くと、すでに楽譜は覚えている為、スラスラで弾きやすいです。 もし、両手で弾けなくても、私がコンサートで伴奏部分を弾いて、連弾する事も可能です。

上記の様に、色々な内容を総合してレッスンをさせて頂いています。6月末のコンサート、みんなどの様に演奏できるのか、今から楽しみです。

ジョスリーヌ キュイエ女史 通奏低音講座終了!

3月は、フランス、ナント市から来日なさったジョスリーヌ・キュイエ女史をお招きして、チェンバロソロ公開講座、アンサンブル講座、そして通奏低音講座を企画、通訳させて頂きました。 東京にいながら、フランスで学べるような機会を作れればと思いました。

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通奏低音とは、17,18世紀にチェンバロやリュート、テオルボなどが他の楽器と演奏する際に、数字を見て和声をつけていく伴奏法です。チェンバリストは、左手の低音に、数字が掛かれた楽譜を見ながら、右手は即興演奏をしていきます。 即興の演奏様式も、イタリア、フランス、ドイツ音楽と異なる為、17,18世紀に出版された教本を原本や翻訳されたもので読み、勉強して演奏法を身に付けます。

公開講座では、1819年にフランスで出版された、Dandrieu(ダンドリウ)”Principes de l`acompagnement du Clavecin”の演習を使って、初心者の方でも1から一緒に通奏低音を2時間半の間に渡り、学びました。また、このDandrieuの教本やMichel St-Lambertのテキストをまとめた、スイス・バーゼル スコラカントリウムで通奏低音を教えているJesper Boje Christnsen “18Th Century Continuo Playing”も参考に、Dandrieuの演習をいくつか行った後に、弾けるフランス音楽の例題などもあり、一人でも勉強しやすいテキストになっています。 英語、ドイツ語、フランス語版が出版されており、ネットや目白のギタルラ社などでも販売されています。

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ジョスリーヌ先生は、20年以上に渡りナント市音楽院にてチェンバロ、通奏低音を9歳の子供たちから指導をして居た為、とても分かりやすく、忍耐強くレッスンをして下さいました。

ジョスリーヌ先生の演奏会を何度も聞いていて、チェンバロに興味を持ち、この日、初めてチェンバロを弾く!という方もご参加頂きました。

また、次回来日の際には、フランス音楽をテーマに面白い企画をしたいと思います。 ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

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