パリから高速列車タリス (Thalys)に載って1時間20分もすると、隣のベルギ―の首都であるブリュッセルへ行ってきました。
フランスの演奏旅行で半周以上した後、ベルギーへ行きました。パリ在住の頃、2年間毎月1回フォルテピアノという歴史的な古いピアノ奏法を勉強しに、ベルギー王立音楽院の修士課程へ通いました。
モーツァルトは、チェンバロに近い5オクターブの小さな発明されたばかりのフォルテピアノで演奏し、メンデルスゾーンやシューベルトは6オクターブ半の更に大きなフォルテピアノで演奏し、ショパンはフランス製エラールやプレイエルで演奏する為に必要な奏法を学びました。大変恵まれた環境で、ベルギー王立楽器博物館のオリジナル楽器でリサイタルを修了試験として演奏しました。
その2年間に習った恩師ボヤン・ヴォデニチャロフ史とバロック一家のピート・クイケン(ガンバ奏者:ヴィーラント・クイケン師の末っ子)と、嬉しい再会をしました。
二人とも素晴らしい感性と才能、テクニックを兼ね揃えたピアニストであり、フォルテピアニストです。
フォルテピアノとは20世紀前の歴史的ピアノ奏者のことです。
もともと1700年に、イタリアでバルトロメオ・クリストフォーリという製作家が「グラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」(Gravicembalo col piano e forte)という「強弱のできるチェンバロ」を発明した際の略語です。
クリストフォリのフォルテピアノは、①ニューヨーク メトロポリタン博物館、②ローマ楽器博物館、③ライプテイッヒ楽器博物館に世界で3台現存していおり、大変貴重な資料として大事に保管されています。
ニューヨークに現存する修復されたフォルテピアノの音を実際に聞くことができます。
どんな音がしたのでしょうか?
スカルラッテイ:ソナタ K.9
https://www.youtube.com/watch?v=A2WdjyKQ57A#t=12