恵比寿教室でピアノレッスンに来ているRioちゃんが、ベーテンピアノコンクール全国大会で見事に入選しました。
今年は初めてのコンクールに挑戦しましたが、夏から譜読みを始め9月に1次予選、10月に2次予選、そして本選は12/25という長丁場でした。
飽きやすい年頃のRioちゃんにとって、第2次予選&本選はすでに発表会で弾いた、オーステイン:「人形の夢とめざめ」を再度深めることは大変だったようですが、随分忍耐力が養われました。 曲以外にバーナム、音階(全調)、対位法(カノンなど)の曲を同時進行しているため、家での練習時間も1時間に延びたそうです。
11月は教育連盟オーデイションの課題曲クレメンテイ:ソナチネC-durと合わせて2曲を仕上げていかねばならず、練習の配分も難しかったと思います。会場は表参道のKAWAIのパウゼで行われましたが、一番最後に演奏するまで親と別室で長時間待たなければなりませんでした。
これもRioちゃんにとっては初めての試練でした。待ち時間が長くて緊張と集中力が切れてしまったのか、後半にミスが出てしまい弾き直したことが審査員の講評に書かれていました。しかし、一番大事な音楽性や丁寧に歌うことは審査員にも伝わっていたようでした。
夏から色々な経験を重ねて迎えた今日のベーテンピアノコンクールの本選は、これまでの経験が生かされて一番良かったと思います。
「人形の夢とめざめ」は3部構成の各テンポと雰囲気、音質を切り替えられるとメリハリが出て表現力にもつながります。 練習を重ねて最後の難しいパッセージも大ホールでは綺麗にキラキラと輝いた音でした。 普段レッスン室や自宅で聞いている音は氷山の一角で、ホールで演奏する時に真価が出ます。全体の音量(左右のバランス)、長調と短調、フレーズの歌いたい場所など明確に表現できていました。 大きなミスもなく無事に弾き終えられたのは、11月に失敗して悔しい思いをしたからでしょう。 少しでも心の油断や隙があると本番でミスをします。「あっ」と気がついた時にはもう遅いのです。 Rioちゃんもこの半年練習は毎日大変だったと思いますが、確実にステップアップをして精神的にも大人になりました。 私自身、幼少の頃からどれだけ本番で悔しい失敗を重ねてきたか分かりません。しかし、1つも無駄はなく全てが肥やしとなって先へ繋がっていくことを体験してきました。今では失敗してきたからこそ、指導者として生徒の気持ちを理解することができるようになり良かったと思います
お母様もピアノレッスンにお越し頂いていて、秋からドビュッシー:アラベスク第1番に挑戦してきました。 それと平行してRioちゃんの練習のサポートは大変だったと思いますが、今日の演奏は集大成だったと思います。 演奏後の 親子で万歳のポーズが最高ですね。
本番のために一生懸命頑張ったあとは、気分転換に思いきり遊んだり出かけることは良い事です。
私の欧米の先生方は、大きなコンサートの後は旅行へ出てリフレッシュ後にまた別の局へ取り組んでいました。気分の切り替えもとても大事です。
まずはゆっくり休んで下さい!