練習ノート その3【小3・N君】
随分と涼しくなってきました!夏バテや疲れの出る方も多いのではないでしょうか。
最近の練習ノートのご紹介です。
私自身は、小学1年生より桐朋学園子供の為の音楽教室へ9年間中学3年生まで通い、毎年ソルフェージュや実技のピアノ試験の点数が悪いと、退室させられるという恐怖感と隣り合わせに厳しいレッスンと練習を続けてきました。小学1年生で1時間、小学2ー3年生で3時間、小学5-6年生で4,5時間、中学3年生の音高受験前は8時間練習していました。
大学卒業まで、毎日の練習はとても苦痛だったり、逃げ出したくなるようなこともありましたが、自分がより上達したければ【練習するしかない】と色々な失敗から学びました。それは、誰に言われるよりも、大事な本番で一瞬気を抜いた瞬間や最後の一音を大音量で間違えてしまったり・・・
一番自分が落ち込みます。普段は起こらないハプニングも、緊張している状態では起きるということを体験したからです。
練習し過ぎて困る事はありません。体に無理なく練習することが大事です。
練習後には【安心感やゆとり】が生まれます。最終的に舞台では自分1人しかいません。その時に平常心でいられるか、緊張状態でもいかにコントロールできるかは、自分がどれだけその音楽と距離が近いか、体に音楽が入っているかということが大きな自信になります。
大学卒業後にアメリカ留学した際に、日本で培った基礎練習の成果と【練習貯金】に感謝しましたが、幼少の頃は大変でした。
その為、私の生徒さんには【一日どれくらい練習しなさい】とは言いません。怒られて練習するのは、気分が良くないですし、最終的には自発的にピアノへ向かう方が上達が早く、生き生きと弾いているのです。
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【2015年2月~ 小学3年生 N君】
小学校3年生のN君は、冬にお母様より【練習をあまりしないのですが・・・】とご相談がありました。そこで、練習ノートを書いてみては?と提案したところ、半年間続けています。継続は力なりです。面倒くさい片手ずつの練習も、少しずつやるようになり、暗譜で色々な曲も弾ける様になってきました。
自分で上手になった。まだ弾けない。など客観的に観察していることも、とても大事です。
左手の和音は、ドミソは赤、ソシレは青などに色分けをすると、譜読みも早くなり、和声感も身に付きます。 塗り絵をする様に、スラスラと和音が色分けできるようになると、自然に弾けるようになります。
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少し時間はかかるかもしれませんが、生徒さん1人1人の中から【もっと上手になりたい⇒日々の練習が大事⇒5分でも良いから時間のある時に練習する癖⇒練習ノートを続ける】ことで、ピアノに対する関心が自然に高まってきます。
これは、私の同僚が音楽大学の学生に毎日の練習ノートを書いてもらったところ、1年後の試験では他の先生も驚くほどの成果と根本的な音楽に対す る意識が変わったということ を聞き、やはり練習の重要さを子供のころから認識することを痛感しました。
私自身も、小学2年生の頃に練習ノートを書いていましたが、練習時間のみ日付けと書いていました。
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